朧月庵

なんか書いたりします

2016年秋京都の旅

去る2016年10月27~30日のことです。
例によって、京都に行ってきましたので、報告がてら記事を書きます。

今回の主目的は、京都秘封こと科学世紀のカフェテラス
秘封倶楽部関連作品オンリーの東方同人イベントです。
毎年秋に幾つかのオンリーイベントと合同で開催されており、京都合同などとも呼ばれていますね。

そして、京都といえばこれは欠かすことができません。
そう、京都秘封ランドスケープ*1です。

GWにもしこたま京都を楽しみましたが、まだまだ廻るべきランドスケープは残っているのです。
hazymoon.hatenablog.jp (GWにしこたま楽しんだ件については、こちらの記事をご参照ください)

それでは今秋の京都の旅、スタートです。


1日目

再びの京都

夜行バスで京都へと到着。

奈良線と京阪で出町柳へと向かいます。

京都の友人まれいんに荷物を預け、今日のランドスケープを始めましょう。

まずは、レンタサイクルえむじかへ。

今回の相棒は"が号"。

さて、はじめに目指すは松尾大社
四条通の西端ですね。

四条河原町四条烏丸といった繁華街に自転車で踏み入ると痛い目をみますので、
前回*2と同様、鴨川沿いを下り、四条大橋を少し過ぎた仏光橋から高辻通りに入ります。

今回は平日ということもあり空いていそうだったので、堀川に来たあたりで北に折れ、四条通に入りました。
後はひたすら、西へ、西へ。


松尾大社ランドスケープ

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四条通に入ってから30分ほどで、松尾大社にたどり着きました。

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酒造の神様としても有名な松尾大社、お酒の博物館がありました。

館内で見た名文句。

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正門を潜って、お参りをします。

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神使の亀、これが神亀......

さて、境内を探すと、磐座登拝の看板がありました。
登拝路への入り口が、今回の目的地です。

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松尾大社ランドスケープです。
この横に、磐座登拝の心得についての立札があったのですが......

秘封倶楽部を感じる......(語彙消失


苔寺ランドスケープ、ならず

さて、松尾大社を後にしまして、松尾の町を南へ進みます。

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途中、松尾大社の摂社でもある月讀神社へもお参り。
住宅街を進み、次のランドスケープがある苔寺へたどり着きました、が。

事前調査をしていないことが裏目に出ました。
苔寺こと西芳寺の拝観は、はがきによる事前予約が必要なのだそうです。
残念ですが、ちゃんと申し込みをして、再訪したいと思います。

首塚ランドスケープ

気を取り直して、次のランドスケープを目指します。
住宅街を縫うように十数分ほど南へ。国道9号線へと出ます。
大きい道路沿いは少し怖いので、途中で府道142号線へと逸れ、起伏のある道を進んでいきます。

途中にあった兒子神社で少し休憩。
気合を入れ直して再びペダルを漕ぎ出します。

府道142号の終点、沓掛まで進んで9号線と合流すれば、そこは老ノ坂峠。
京都から山陰へと至る道にかかる、大枝関の名残。
そう、京都の裏鬼門、大枝山が次の目的地です。

この老ノ坂峠、亀岡方面と京都を結ぶ大きめの幹線道路なのですが、自転車の頻繁な通行を想定していないため、細い路側帯を往かねばなりません。
また雨も降り始め、体力を非常に消耗しました。

さて、亀岡市街に入る直前、老ノ坂隧道の手前に、南側へと折れる小道があります。

なんとなく、合流部分に自転車を停め、徒歩でその奥を目指してみることにしました。

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完全に山間部の集落ですね。所々に廃墟もあります。
どことなくSIRENが鳴りそうな雰囲気。

集落の中心を貫く道の最奥に、鬱蒼と茂る木々に囲まれた丘のような場所がありました。

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辿り着きました、首塚大明神です。
京都北部の方の大江山を住処としてた鬼の首魁、酒呑童子の首が祀られた首塚があります。
首から上の病に対してご利益があるとも。
心霊スポットとしても有名なようですが、源頼光伝承についての石碑もあり、史跡として行く価値はあると思います。
まあ、アクセスが相当悪いのですが......

風致地区ランドスケープ

さて、大枝山を後にしまして、再び老ノ坂峠。
今度は下りなのでスイスイです。
(そういえば、この下り坂でカメラの入ったバッグを落としてしまいました。これ以降、AFがボケた写真ばかりになってしまっており、この時にレンズが破損してしまったのかもしれません)

途中の高架下にこんな人がいました。
修行者かなにかでしょうか。

沓掛まで戻って南の道、府道10号線、大枝西山街道を終点まで進みます。
終端に着いたら右折し、細い道を進むことしばし。
花の寺こと、勝持寺にたどり着きました。
その正門前に、ランドスケープがあります。

風致地区ランドスケープです。
いやまあ、京都に風致地区はそれこそたくさんあるのですが、こちらは大枝大原野風致地区です。
イラストにある蜂に関しては、なにか謂れがあるのでしょうか...


花の寺ランドスケープ

さて、花の寺も拝観することといたしましょう。
時期ではないので花こそありませんでしたが、もう少し時間が経てば紅葉が美しかったでしょう。

花の寺ランドスケープです。
元のイラストには秘封倶楽部の二人だけでなく、西行寺幽々子魂魄妖夢が描かれています。
これにはちゃんと理由があったようで、この視点のすぐ後ろに、こんなものがありました。

脳裏で、幽雅に咲かせ、墨染の桜 ~ Border of Life が流れ出したよね......


上津屋橋ランドスケープ

さて、京都市街へ戻りましょう。
大枝西山街道を少し戻り、大原野街道から市街を目指します。

時刻は14時前、朝から何も食べていないため、幻覚を見始めています。
この後、最初に見つけた食べ物屋さんに入る!と心に決めて、最初に見つけた天一に入り事なきを得ました。

久世橋を渡って桂川を越え、久世橋通りを東へ。
近鉄京都線上鳥羽口駅の駐輪場に"が号"を預け、電車に揺られること20分。 久津川駅にたどり着きました。ここからは徒歩で木津川を目指します。

阿呆かな?
さて、木津川の土手が見えてきました。

上津屋橋(こうづやばし)です。
増水の際、橋板がわざと流されることで橋そのものの破壊を防ぐ構造で、流れ橋というそう。

この辺で雨が無視できないほど強くなってきたので、橋を渡った先にあった東屋で雨宿りをします。

(何故私が情報系の人間だとバレたんだ......)

おっちゃん「俺ァ、茨城にはいい思い出がないな。筑波大学の建物を作る時によォ......」
と言う感じで、建設屋さん時代の思い出を沢山聞かせていただきました。

いや、京都面白すぎかよ

まさかおっちゃんも、こんな所で茨城から来た学生と話すことになるとは思わなかったと思う。
面白いお話をありがとうございました!

雨もなんとか動けそうなぐらいには弱まってきたので、おっちゃんともお別れして帰ります。
おっと、その前に川中に降りて、ランドスケープを撮らなければ。

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というわけで、上津屋橋ランドスケープです。
京都、無限におもしろスポットがあるな......?

夜の四条河原町

さて、日も落ちたので帰りましょう。
ただ、もう体力が限界なので、上鳥羽口から出町柳まで自転車を漕ぐのはしんどい。
熟慮の結果、自転車の回収は明日に回し、今日は電車で帰宅することに。

帰り際、Twitterで落ち合ったやまだなどぅさんと四条河原町でディナーをいただいてきました。
やまだなどぅさんも京都秘封に参加されるそうで、二人で明後日に向けて気合を高めました。

体力にものを言わせて一日走り回ったのでクタクタです。
まれいん宅に引き上げた後は、早々に寝落ちしてしまいました。


2日目

宇治神社船着き場ランドスケープ

さて翌日。
本日はまず宇治方面へ向かいます。
そちらに用事があったらしい京都の友人かがくまさんと合流し、出町柳から京阪、中書島で乗り換えて京阪宇治へ。
ちょっと日程が押していることもあって、足早に観光をしました。

ランドスケープ的にはこちら、宇治神社船着場ランドスケープです。
響け!ユーフォニアムで見た光景だ......

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宇治橋紫式部像。
お抹茶のかおりにあふれる良い街でした。
時間が有る時にまた再訪しましょう。


奈良へ

さて、日程が押しているというのは、この後に大学院見学が控えているからなのでした。
京阪ではなく、奈良線の方の宇治駅向かい、まずは奈良駅を目指します。
奈良市街を徒歩で歩き、近鉄奈良線に乗り換え。
平城京跡の真ん中を突っ切る路線に驚きながら、生駒駅近鉄けいはんな線に乗り換え。
学研北生駒駅にたどり着きました。

ここは、NAISTこと奈良先端科学技術大学院大学の最寄り駅。
こちらに通っている先輩、たっしー*3さんに案内してもらい、施設見学をさせていただきました。
設備についてや先輩の研究についてのお話を聞かせていただき、大変参考になりました。
2月にオープンキャンパスがあるようなので、そのときには志望研究室の調査に集中できそうです。
先輩、ありがとうございました。

帰りの学研北生駒でのひとコマ。


イベント前日にカタログを求めて

では、京都に帰りましょう。
ただし、安直に京阪を目指すことはできません。
上鳥羽口駅に置いてきた"が号"を迎えに行く必要があるのです。
とは言っても難しい乗り換えはなく、近鉄けいはんな線生駒乗り換えで近鉄奈良線までは同じで、近鉄奈良線大和西大寺駅近鉄京都線に乗り換えれば、目的の上鳥羽口駅にたどり着けます。

そのまま百万遍を目指すわけですが、途中三条のメロンブックスに寄り道をして、明日のカタログを購入します。
たしか去年もおんなじようなことをしていた気がしますが…… などと思いながらメロブに入るも、そこにあったのは無情のカタログ完売の文字。
やはり予め購入しておくべきだったか……(去年の事例から何も学んでいない

しょんぼりしながら百万遍界隈まで引き返し、京大界隈の皆さんと鍋パ。

京都最後の夜を楽しみました。


3日目

いざ、幻想へ

今回の旅程最終日です。
まずは京都駅のコインロッカーに、重い荷物をすべて預けます。
その後市バスで東山二条まで向かうわけですが、その前後からTwitterにはみやこめっせ前が大盛況との報告が。
到着してみると、なんと待機列が疎水にかかる橋を超える程の人が。
年々人が増えているとは思ったけれど、まさかコレほどとは……
その影響か、来年からは会場が変更になる様子。
来年も参加できるといいなあ。

戦利品はこんな感じ。


鳥辺野ランドスケープ

さて、買うもの買って満足したので、次はランドスケープです。(?)

清水の裏手、五条坂の麓から外れた横道を登っていくと、鳥辺野と呼ばれる地名の墓地があります。

以前*4訪れたときは日が落ちてしまったので諦めましたが、今度こそ再挑戦です。

密集した墓石の間を縫うように走る道を抜け、墓地のほとんど終点に、そのランドスケープはありました。

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鳥辺野ランドスケープです。
元のイラストでは秘封倶楽部の二人がここから星空を眺めていましたが、確かに空を見るのには向いていそうな場所です。
墓地ですけどね。


十三重石塔ランドスケープ

さて、鳥辺野ランドスケープの場所から少し下ったところに、鳥辺山妙見堂というお寺があります。
その境内にある十三重石塔が、ランドスケープとなっています。

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十三重石塔ランドスケープです。

さて、実はこれで52箇所目のランドスケープです。
全55箇所中、まだ撮影できていないのは、
苔寺ランドスケープ
天橋立ランドスケープ
久美浜ランドスケープ
の3箇所。この内、苔寺は門前までは訪れているので、残りは実質2箇所。
どちらも京都北部にあり、専用の旅程を組む必要があるでしょう。
つまり、京都市街周辺のランドスケープはこれをもって全て探訪したこととなります。
ここまで足掛け3年間かかっておりますから、感慨深いものがありますね。
とはいえ、撮影が上手くできなかったり、季節限定の風景なども撮り切れていませんので、これからもランドスケープ巡りは続けて行くつもりです。


然らば、京都

というわけで、京都駅まで帰ってきました。
なんと翌日に学校があるので、贅沢に新幹線での帰郷です。

待ち時間に酒クズをするの図。

というわけで、今回の京都の旅は終わりです。
市街地のランドスケープを実質コンプできたということで達成感は非常に大きいものとなりました。
次は天橋立ですね。

それではまた逢う日まで。


*1:心太氏が2009年から2014年にかけてイラスト投稿サービスpixiv上で公開していた、全55枚のイラスト作品群。秘封倶楽部の二人、宇佐見蓮子マエリベリー・ハーンが実在する京都の風景の中でサークル活動をしている様子を描いたものである。写実的なものから幻想的なデフォルメがされているものまで氏の表現は多岐に渡り、秘封倶楽部関連2次創作の代表作として広く知られている。同作品群のモチーフとなった京都の風景を探訪する、京都秘封ランドスケープ巡りが今も盛んに行われている。

*2:2016年近畿の旅4日目を参照のこと

*3:https://twitter.com/tassi_2012

*4:2015年京都の旅1日目を参照のこと